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『ダークナイト』・・・何が狂気なのか、という問題。

ダークナイト 特別版 [DVD]『ダークナイト』 クリストファー・ノーラン(2008)
2009年2月7日鑑賞


わたし、バットマンを見るのは本作が初となります。
だから、ヒロイン・レイチェルと主人公・バットマンの関係も最初はよくわからず???でした。まぁ見ているうちにわかってくるからいいのだけど、これ以外にも、シリーズを続けてみていないてとわからない流れがいくつかあったのは、うーんなんだか残念。少なくとも、『ダークナイト』(原題でも、『The Dark Knight』。シリーズで本作だけタイトルにBatmanが入ってないでしょ)と銘打ったからにはさ、そこらへんをさ、もっと配慮してほしかったなぁ。

それから、ヒロイン・レイチェル(マギー・ギレンホール)が、かわいくなかったのが・・・かわいくなかったのが・・・なんだか盛り上がりに欠けた要因かしら、とも思う。レイチェルは、ある部分お話の肝でもあるわけで、肝に対する2人のヒーロー(バットマンとハービー)の思い入れの強さに現実味を感じられなかったですよ。だって、かわいくないんだもん。背景もわかんなかったしさ。

とまぁいろいろ文句たれつつ、それはそれとしてなかなか楽しめました。エンターテイメントとしては、面白かったよ。(ただ、『前評判が良すぎて期待しすぎてしまったかしら?わたし・・・。」という気になったのもまた確かではあるけれども)。


どこまでいっても、「正義」「誠実」「倫理的」であるバットマン、もといブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)と、最初は「正義」だったけれど「悪」へと転じてしまったハービー・デント(アーロン・エッカート)、そしてひたすらに「悪」であるジョーカー(キース・レジャー)の3者の構図は、狙ってるんだとわかりつつ面白い。ジョーカーは、心理的納得感をさそうような理由が用意されずにひたすらにただ「悪」としての役割を担っている。性悪説の具現というか。ジョーカーは、バットマンに「悪」側に落ちてほしくて、いろいろ画策するわけだけども、バットマンは「悪」的要素を一切拒否。けっ、そんな人間いるかよ、と思う私は、(個人的には3者の中で一番格好悪いと思う、だって自己憐憫で思想がぶれぶれじゃん、の)ハービーに一番近いのだろうか。けれど、理由なく「悪」道を邁進するジョーカーが、狂人であるというならば、理由なく「正義」道を邁進するバットマンだって、同じく狂人ではないか?と思います。(ひょっとしたら、何かすごい理由がシリーズ前半で明かされているのかしらん。)


そして全く関係ないけれど、わたし、ゲイリー・オールドマン結構好きかも、と気づいた。
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by yebypawkawoo | 2009-02-09 23:30 | ◆映画のこと  

『地上5センチの恋心』・・・こんな母は、いいと思う。

地上5センチの恋心 [DVD]『地上5センチの恋心』 エリック=エマニュエル・シュミット(2006)
2009年1月25日鑑賞


フランスっぽいなぁと思った。

フランスの映画って、演出がなんだかわざとらしく、それでいてかわいらしい印象を持っている。『世界で一番不運で幸せな私』とかもそう。この作品では、主人公オデット(カトリーヌ・フロ)の恋心の表現、邦題そのままのふわふわ地上から浮いてしまう描写なんかが、わかりやすく私の中でのフランスっぽさだ。

そして、もちろん恋愛。
アルベール・デュポンテルの演じる、人気作家バルタザール・バルザンは、恋愛(というか性愛?)への対峙の仕方が良くも悪くもあぁフランスという感じだったのだけど、そこでほっとさせるのがカトリーヌ・フロの演技と役柄。穏やかにたおやかに、ファンとしてのミーハー心を忘れず、バルザンに向き合う。うきうきしながらも、けれど芯は崩さない。そこがいい。自分の子どもにも好きな人にも、柵を乗り越えすぎない(おしつけがましくない)主観でもってつきあっている。私も、飄々とのらりくらりと、柳のようなたおやかさでもって様々かわしながら、けれどしっかり根は張っている、という風に生きたいなと、ふと思う。

そういえば、本作と前述の『世界で一番不運で幸せな私』には共通点があることに気づく。(
共に、フランス・ベルギー両国で製作されているという点もそうだが)ラストシーンの描き方、ラストで2通りの解釈を許しているという点だ。この手法も、なんだかフランスっぽい、と思ってしまう。だけど本作、どちらの解釈をとろうとも、フランスらしからぬハッピーエンドではないか。このほっとさせる演出が、またうまい。

※以上、フランス映画への偏見でもってお送りしました。
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by yebypawkawoo | 2009-02-07 02:13 | ◆映画のこと